七五三の祝儀袋の正しい書き方とマナー

七五三は子どもの健やかな成長を願う、日本ならではの大切な行事です。

そんなお祝いに欠かせないのが「祝儀袋」ですが、書き方や金額の相場、渡し方のマナーに迷う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、七五三のお祝いにふさわしい祝儀袋の正しい選び方・表書きや裏書きの書き方・金額の相場や避けるべき数字まで、2025年最新版の情報をわかりやすくまとめました。

さらに、内袋への金額の書き方や新札の入れ方、兄弟姉妹の場合の配慮、郵送で渡す際の注意点まで解説。

この記事を読めば、七五三のお祝いに安心して臨めるはずです。

大切なお子さんやお孫さんの成長を祝う瞬間を、心を込めて迎えるための参考にしてください。

七五三のお祝いで使う祝儀袋の基本

七五三のお祝いに欠かせないのが祝儀袋です。

ここでは、水引の種類や金額に合わせた選び方など、最初に知っておきたい基本を整理していきましょう。

祝儀袋の種類と正しい水引の選び方

七五三のお祝いで使う祝儀袋は、紅白の蝶結びが基本です。

蝶結びには「何度でも結び直せる」という意味があり、繰り返し祝いたい慶事にぴったりです。

一方で、結婚祝いなどで使う「結び切り」は一度きりという意味を持つため、七五三では絶対に使用しないよう注意しましょう。

素材は和紙で、見た目に上品なものを選ぶのがおすすめです。

水引の種類 意味 七五三での使用
紅白蝶結び 何度でも結び直せる → 何度でも嬉しい ◎ 正しい
紅白結び切り 一度きりの縁起 → 結婚式や快気祝い用 × 使用不可

金額に合わせた祝儀袋の選び方のポイント

祝儀袋は金額に応じて選ぶのもマナーのひとつです。

たとえば数千円程度ならシンプルな封筒タイプで十分ですが、1万円以上を包む場合は水引が付いた格式ある祝儀袋を選びましょう。

また、金額が高額になるほど紙質やデザインも格のあるものを選ぶと失礼がありません。

金額 おすすめの祝儀袋
〜1万円 印刷水引の封筒タイプ
1万円〜3万円 紅白蝶結びの簡易祝儀袋
3万円以上 和紙素材の上質な祝儀袋

金額と袋の格を合わせることが、相手への心遣いとして大切です。

七五三の祝儀袋の書き方(表書き・裏書き・中袋)

祝儀袋は選ぶだけでなく、表書きや裏書き、中袋の記入方法にもマナーがあります。

ここでは、七五三で失礼のないようにするための正しい書き方を解説します。

表書きに書く正しい言葉と年齢別の文言

表書きには、七五三ならではの言葉を使います。

もっとも一般的なのは「祝七五三」「七五三御祝」「御祝」です。

また、年齢ごとに伝統的な表現もあります。

年齢 表書き 意味
3歳 御髪置御祝 髪を伸ばし始めるお祝い
5歳 御袴着御祝 袴を身につけるお祝い
7歳 御帯解御祝 帯を締めるお祝い

どの場合も黒色の筆ペンや毛筆を使い、丁寧に書くことが大切です。

ボールペンや薄墨は不適切なので注意しましょう。

裏書きの書き方と連名にする場合の注意点

裏書きには贈り主の氏名を書きます。

基本はフルネームですが、苗字だけでも問題ありません。

親しい間柄でなければ、都道府県や市町村名を含めた住所も添えるとより丁寧です。

夫婦や兄弟など複数人で贈る場合は連名にします。

書く順番は立場が上の人から右に配置し、左へ順に書き進めましょう。

贈り主 書き方
夫婦 右に夫の名前、左に妻の名前
兄弟 年長者を右、年少者を左に

中袋の金額の書き方(大字の使い方一覧)

中袋には、贈る金額を漢数字の大字(だいじ)で書くのが正式です。

これは改ざんを防ぎ、格式を保つためのマナーです。

数字 大字
1
2
3
5
10
1000
10000

例えば、3万円なら「金 参萬円」と書きます。

裏面には贈り主の氏名や住所を記入しましょう。

表・裏ともに丁寧に記入することが、相手への心遣いにつながります

七五三のお祝い金の相場と金額マナー

七五三のお祝いを渡すとき、金額の相場や縁起の良し悪しは気になるポイントです。

ここでは、関係性ごとの相場と、金額選びで注意すべきマナーを整理します。

祖父母・親戚・友人など関係別の相場一覧

お祝い金の相場は、贈る人とお子さんの関係性によって異なります。

以下の表にまとめましたので、目安として参考にしてください。

贈り主 一般的な金額相場
祖父母 3万円〜5万円(場合によってはそれ以上)
おじ・おば(親戚) 1万円〜3万円
親の友人・知人 5千円〜1万円
近所の方や知り合い 3千円〜5千円

プレゼントを一緒に贈る場合は、合計が相場に収まるよう調整するとスマートです。

縁起の良い金額と避けるべき数字

金額を決めるときには、数字の縁起にも気を配りましょう。

特に「4(死)」「9(苦)」は不吉な数字とされるため避けるのが無難です。

また、偶数は「割り切れる=縁が切れる」と連想されることがあり、2万円や4万円といった偶数は避けられる傾向にあります。

ただし、2万円は「夫婦を表す」と解釈され、夫婦連名で渡す場合には問題ないケースもあります。

数字 意味 使い方の注意
3 「参」=縁起の良い奇数 ◎ よく使われる
5 「伍」=成長を願う数字 ◎ 七五三にふさわしい
7 「七」=七五三の祝いに直結 ◎ 縁起が良い
4 「死」を連想 × 避ける
9 「苦」を連想 × 避ける

まとめると、奇数の金額を選び、縁起の悪い数字を避けるのが基本です。

祝儀袋のお金の入れ方と包み方

祝儀袋は選んで書くだけでなく、お金の入れ方や包み方にもマナーがあります。

ここでは、慶事にふさわしい新札の扱い方から、内袋・外袋への入れ方まで詳しく解説します。

お札の向きと新札を使う理由

七五三のお祝い金には、必ず新札を使います。

新札は「前もって準備した」という心遣いを表すため、相手に誠意が伝わります。

逆に折れや汚れのある古いお札は失礼にあたるので避けましょう。

お札の向きは、人物の顔が表側・上側にくるように入れるのが基本です。

これは「お祝い事が上向きになるように」という意味が込められています。

項目 マナー
お札の種類 必ず新札を使用
向き 人物の顔を表・上にして入れる
折り目 折らずにそのまま入れる

内袋・外袋への入れ方の手順

お金の入れ方は、内袋と外袋の扱いに注意しましょう。

間違えると不格好になり、相手に「マナーを知らない」と思われることもあります。

手順は以下の通りです。

  1. 新札を人物の顔が表・上に来るように揃える。
  2. 内袋がある場合は表面に金額(大字)、裏面に氏名を書く。
  3. お札を内袋に入れる(表と表を合わせるイメージ)。
  4. 内袋を外袋に入れるときも、表と表を揃えて重ねる。
  5. 外袋の口はのり付けせずに軽く折るだけにする。
袋の種類 書き方・入れ方
内袋あり 表に金額(大字)、裏に氏名。お札を入れてから外袋に重ねる。
内袋なし 外袋の裏に金額と氏名を記入。お札を直接入れる。

最後に水引の位置を整えて、左右が対称になっているか確認すると見栄えが良くなります。

丁寧な包み方が、祝う気持ちをそのまま相手に伝える秘訣です。

七五三のお祝い金を渡すときのマナー

七五三のお祝いは金額や書き方だけでなく、渡すタイミングや配慮の仕方も大切です。

ここでは、失礼にならない渡し方の基本を整理していきます。

渡すタイミングはいつが良い?

七五三は本来11月15日ですが、最近は家族の都合で前後に行うケースも増えています。

お祝い金を渡すのは参拝当日、または事前が望ましいです。

当日でなくても、10月中旬から11月15日までの間に渡せば問題ありません。

タイミング 適切度
参拝当日 ◎ 最も丁寧
事前(10月中旬〜11月上旬) ◎ 費用に充てやすく喜ばれる
11月15日以降 △ 遅すぎて気持ちが伝わりにくい

兄弟姉妹や双子の場合の配慮ポイント

兄弟姉妹、双子が同時に七五三を迎える場合は、それぞれに1人ずつ祝儀袋を用意するのがマナーです。

同じ袋にまとめるのは避けましょう。

それぞれの成長を祝う行事であるため、1人につき1袋を心がけることが大切です。

ケース 対応
兄弟・姉妹 人数分の祝儀袋を用意
双子 同額を別々の祝儀袋に入れる

郵送で渡す場合の注意点

直接渡せない場合は現金書留を利用します。

その際、必ずお祝いのメッセージを添えると気持ちが伝わります。

祝儀袋を現金書留用封筒に入れて郵送すれば安心です。

方法 ポイント
現金書留 必須の方法。郵便局で手続きする。
メッセージ同封 「おめでとうございます」と一言添える。

渡す時の一言や心遣いが、お祝いの気持ちをより強く伝えるので、ぜひ意識してみてください。

七五三のお祝いメッセージの書き方

お祝い金と一緒に添えるメッセージは、形式ばった言葉よりも心が伝わる内容が大切です。

ここでは、書き方のポイントと、実際に使える例文を紹介します。

書き方の基本と気をつけたい表現

七五三のメッセージでは、お子さんの健やかな成長を祝う言葉を中心に書きましょう。

また、親御さんに対する労いの言葉を添えると、より温かい気持ちが伝わります。

ただし、不幸や病気を連想させる言葉は避けるのがマナーです。

OKな表現 避けるべき表現
健やかに成長されますように 病気をしないでね
これからのご成長を楽しみにしています 大変でしょうが頑張って
ご家族の幸せをお祈りします 苦労が絶えませんように

短い一言でも、前向きで温かい言葉を選ぶことが大切です。

心温まるメッセージ例文集

具体的にどんな言葉を書けば良いか迷ったときは、以下の例文を参考にしてください。

関係性に合わせてアレンジすれば、自然に心が伝わります。

相手 例文
親戚のお子さんへ 「七五三おめでとうございます。これからも元気にすくすくと育ってくださいね。」
友人のお子さんへ 「七五三おめでとう!笑顔いっぱいで成長していく姿を楽しみにしています。」
孫へのメッセージ 「七五三おめでとう。これからも健やかに、そして優しい心を持って大きくなってください。」

思い出を添えるのも効果的です。

たとえば「去年一緒に遊んだときより背が伸びたね」といった具体的な出来事を盛り込むと、ぐっと温かい文章になります。

形式にとらわれず、心を込めて書くことが何よりのマナーです。

まとめ|七五三の祝儀袋マナーを守って気持ちよくお祝いを

ここまで、七五三のお祝いに使う祝儀袋の選び方から書き方、渡し方のマナーまで解説してきました。

最後に、大切なポイントを整理しておきましょう。

ポイント 内容
祝儀袋の種類 紅白の蝶結びを選ぶ(結び切りは使用不可)
表書き 「祝七五三」「七五三御祝」など。年齢別の伝統文言も可。
裏書き 贈り主の氏名をフルネームで。連名は立場順に記載。
中袋 金額は大字で「参萬円」などと記入。
金額相場 祖父母は3万〜5万円、親戚は1万〜3万円、友人知人は5千円〜1万円。
金額選び 奇数が基本。4や9は避ける。
渡し方 参拝当日または事前に。兄弟姉妹には1人ずつ別の袋を。
メッセージ 健やかな成長を祈る前向きな言葉を添える。

七五三は、子どもの健やかな成長を願う日本の伝統行事です。

祝儀袋のマナーを守ることは、単なる形式ではなく「心からのお祝い」を表す手段です。

丁寧に準備を整えて、気持ちよくお祝いを伝えましょう。

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